
販売管理や基幹システムのデータを、担当者が毎日CSVで出してSalesforceに取り込んでいる。分析のために、Salesforceのデータを別の場所にも置きたい。万一の誤操作に備えて、データの控えを取っておきたい。こうした「システムの間でデータを運ぶ」作業を、プログラムを書かずに自動化できるサービスの一つがSkyviaです。
1.Skyviaは「データの運び役」を自動でこなすサービス
Skyviaは、チェコのDevart社が提供するクラウド型のデータ連携サービスです。Salesforce、BigQueryなどのデータベース、海外製のSaaS、DropboxやGoogle Driveといったファイル置き場など、200以上のサービスとつながります。
どのデータを、どこへ、いつ運ぶかを画面で決めておけば、あとは決めた時刻に自動で動きます。専用のサーバーを用意したり、パソコンをつけっぱなしにしたりする必要はありません。
国内の販売管理ソフトの多くは、Skyviaと直接はつながりません。その場合は、ソフトから出したCSVをファイル置き場に置き、Skyviaがそれを読み取ってSalesforceへ届ける形にします。CSVが出せるシステムであれば、この方法でつなげられます。
2.主な使い道
- 販売管理・基幹システムのデータをSalesforceへ毎日取り込む:売上や受注の情報を、営業や経理がSalesforce上で確認できるようにします。
- Salesforceのデータを分析用の場所へ写す:他のデータと合わせて、経営数字を一か所で見られるようにします。
- システムの乗り換え時に、新旧のデータをそろえる:移行期間中、二つのシステムを並行して使うときに役立ちます。
- Salesforceのデータの控えを定期的に取る:誤って消した・上書きしたデータを戻せるようにします。
3.苦手なこと:国内の会計ソフトとの連携
Skyviaが直接つながる会計ソフトは、海外製のものが中心です。freee、マネーフォワード、弥生といった国内の会計ソフトとつなぐなら、各社が公開している連携の仕組みを使った個別開発や、国産サービスに強い連携ツールの方が合う場合が多くあります。
「Skyviaで何でもつながる」わけではない点は、導入を検討する前に知っておいてください。
4.人の手でデータを運ぶ運用の、見えにくいリスク
担当者がCSVを出して取り込む運用は、動いている間は問題に見えません。止まるのは、その方が退職・異動・休暇のときです。取り込み漏れや二重登録に気づくのも、数字が合わないと指摘されたあとになりがちです。
もう一つは、データの信頼性です。人の手が入るデータは、会議の資料やAIで使うときにも「本当に最新か」を確かめる手間がかかります。データを判断やAIに活かす前提は、データが自動で流れ続けていることです。
5.向いている会社、別の方法が合う会社
次のような会社には、Skyviaが有力な選択肢になります。
- 販売管理や基幹システムのデータを、毎日や毎週Salesforceへ取り込みたい
- Salesforceのデータを分析用に写したい、控えを取りたい
- 社内に開発者がおらず、連携の仕組みを自分たちで作って保守するのが難しい
- まずは小さな費用から自動化を始めたい
一方、次のような場合は、別の方法の方が合うことがあります。
- 国内の会計ソフトとつなぎたい
- 登録した瞬間に相手のシステムへ反映させたい(個別の開発が向きます)
- 扱うデータが非常に多く、加工も複雑(専用のデータ基盤が向く場合があります)
- Salesforceや Google Cloud に、目的に合う標準の連携機能がすでにある
- 社内規程で、データが海外のクラウドサービスを経由することを認めていない
6.導入前に決めておきたいこと
- 何を、どれくらいの頻度で運ぶか:対象のデータと件数、毎日か毎週か。
- 同じデータを二重に登録しない決まり:伝票番号など、データを見分ける目印を決めます。
- 止まったときに誰が気づき、誰が直すか:通知の受け手と対応の担当を決めます。
- 費用と言語:料金は使う機能と処理量に応じた段階制で、無料枠もあります。画面とサポートは英語です。
- 情報セキュリティ:データがどこを経由するかを、社内の基準と照らし合わせます。
7.X-mov Japanの支援
X-mov Japanでは、Skyviaを使って販売管理のデータをSalesforceへ毎日取り込む仕組みや、分析用のデータ取り込みを構築してきました。連携するデータの棚卸しから、二重登録を防ぐ決まりづくり、止まったときの通知、項目が増えたときの変更まで支援します。
連携の手段はSkyviaに限りません。標準の連携機能で済むもの、無料のツールで足りるもの、個別に開発すべきものもあります。業務の頻度・データ量・運用する方の体制を伺い、必要十分な方法を選びます。データ活用全体の進め方はGoogle Cloud・BigQueryの支援、導入後の改善は伴走支援をご覧ください。
相談前に、いまの取り込み作業を書き出しておく
「どのシステムから」「誰が」「どの頻度で」取り込んでいるかと、止まったときに誰が気づくかを書き出しておくと、最初に自動化する範囲を決めやすくなります。すべてが整理できていなくても、いまの作業から一緒に整理できます。



