
「毎朝、販売管理ソフトからCSVを出してSalesforceに取り込んでいる」「その作業ができるのは一人だけ」。こうした状態は、動いている間は問題に見えません。しかし担当者の退職や異動をきっかけに、請求や売上の確認が止まることがあります。
この記事では、取り込み作業を自動化する二つの方法を比べ、どちらを選ぶかの目安を整理します。
1.自動化する前に、いまの作業を書き出す
まず、次の五つを確認します。ここが曖昧なまま自動化すると、「自動で動いているのに、数字が合わない」状態になります。
- どのシステムから、どのデータを出しているか
- 毎日か、毎週か。1回あたり何件くらいか
- 同じデータを二重に登録しないために、何を目印にしているか(伝票番号など)
- 取り込んだデータを、誰が何に使っているか(請求、入金確認、売上の把握など)
- 取り込みに失敗したとき、いまは誰が気づいているか
2.方法A:追加費用なしで自動化する
Salesforceには、データをまとめて取り込むための無料ツール(Data Loader)があります。これを、Windowsパソコンの「決まった時刻に自動で動かす機能」と組み合わせると、毎日の取り込みを自動化できます。ライセンス費用がかからないのが最大の利点です。
一方で、次の弱点があります。
- パソコンが止まると、取り込みも止まる:電源が入っていない、更新で再起動した、といった理由で動かない日が出ます。
- 失敗しても気づきにくい:結果はパソコンの中に記録されるだけで、誰かに知らせる仕組みは自分で用意する必要があります。
- 作った人しか直せない:設定がそのパソコンにしかなく、担当者が変わると引き継ぎが難しくなります。
- パスワードの管理:Salesforceに接続するための情報をパソコンに保存するため、管理のルールが必要です。
件数が少なく、数日止まっても業務に大きな影響がないのであれば、この方法で十分です。まず自動化を試してみる入口としても向いています。
3.方法B:クラウドの連携サービスを使う
Skyviaのようなクラウドの連携サービスを使うと、取り込みはインターネット上で動きます。販売管理ソフトから出したCSVをDropboxやGoogle Driveに置けば、決めた時刻にSalesforceへ届きます。
- パソコンの電源や担当者の予定に左右されない
- 失敗したときにメールで知らせられる
- 設定が画面で確認でき、担当者が変わっても引き継ぎやすい
- 月額の利用料がかかる(処理量が少なければ無料枠もある)
4.切り替えを考える目安
次のどれかに当てはまれば、連携サービスへの切り替えを検討する時期です。
- 取り込んだデータが請求や入金の確認に使われ、止まるとお客様や取引先に影響が出る
- 一人の担当者だけが仕組みを理解している
- 取り込むデータの種類が増えてきた
- 「昨日の分が入っていない」という問い合わせが、実際に起きた
逆に、件数が少なく、取り込みが遅れても誰も困らないようなら、無理に切り替える必要はありません。
5.どちらを選んでも、決めておきたいこと
自動化しても、「止まったときに誰が気づき、誰が直すか」を決めていなければ、属人化は解消しません。連携の手順書に、失敗時の連絡先と取り直しの方法を1枚だけでも残しておきましょう。
また、取り込みの出口だけでなく、元のCSVを出す作業も自動化できるかを確認してください。販売管理ソフトに自動出力の機能がない場合は、パソコンの操作を自動化するツールで補う方法もあります。
X-mov Japanの支援
X-mov Japanでは、無料の方法で足りる業務にはそのまま無料の方法をご提案します。取り込みが請求や売上に直結している場合は、Skyviaなどの連携サービスへの移行と、止まったときの知らせ方・取り直しの手順まで含めて設計します。
「いまの取り込み作業を一度視てほしい」という段階から、お気軽にご相談ください。



