
販売管理ソフトのデータを、毎日Salesforceに取り込む。その作業をSkyviaのような連携サービスで自動化しても、請求や売上の数字が合わなくなることがあります。原因の多くは、連携サービスの設定ではなく、その手前の「CSVを作る段階」にあります。
この記事では、販売管理ソフトと受発注システムのデータを自動で取り込む仕組みを構築する中で見えてきた4つの原因と、その対策をまとめます。
1.止まることより、動いているのに数字が合わないことが問題になる
取り込みが止まれば、誰かが気づきます。厄介なのは、毎日動いているのに中身が少しずれている状態です。二重に入る、欠ける、1件が途中で分かれる。いずれもエラーにならないまま、数字が合わない形で表に出ます。
2.元のソフトが、CSVをそのまま出せない
使っていた販売管理ソフトには、売上伝票をCSVで自動出力する機能がありませんでした。書き出しは1伝票ずつで、Excelを経由しないとCSVにできません。
連携サービスは、CSVが置かれてから動きます。「CSVを出す作業」が人の手のままでは、自動化したのは後半だけです。そこで、CSVを出す画面操作もパソコンの自動化ツールで再現しました。
3.片方のファイルがない日に、前日のデータが残る
販売管理と受発注の二つのCSVをひとつにまとめる処理がありました。この処理は、片方のファイルがなくてもエラーにせず、正常に終わったものとして扱う作りでした。
すると、片方の出力に失敗した日は、取り込み用のフォルダに前日のファイルが残ります。それを連携サービスが取り込めば、同じデータが二重に入ります。
対策として、次の三つを流れに組み込みました。
- 処理の前に、取り込み用のフォルダを空にする
- 成功か失敗かは、「正常終了」の表示ではなく、必要なファイルができたかどうかで判断する
- 販売管理側の出力に失敗したら、そこで止めて後の工程に進めない
4.住所などの改行が、1件を複数行に分けてしまう
住所や備考の欄に改行が入っていると、CSVの中でも1件が複数の行にまたがります。これを単純に「1行=1件」として読むと、データが途中で分かれ、取り込み前の加工が壊れます。
このソフトにはカンマ区切りのテキストで書き出す形式もありましたが、改行を含む項目を正しく扱えないため使えませんでした。Excel経由で出したCSVを使い、加工の処理も「1行ずつ」ではなく「1件ずつ」読む方式に改める必要があります。
5.同じデータを見分ける目印が弱い
二重取込を防ぐには、データを見分ける目印が必要です。通し番号を新しく振る案もありましたが、出力されたCSVには伝票番号と明細の行があります。この二つを組み合わせれば、1行ずつ確実に見分けられます。
新しく作る番号より、元のデータが持つ番号を使う方が、あとで元の伝票と突き合わせやすくなります。取り込んだ件数を別の仕組みで数え直して確認するような、後追いのチェックも不要にできます。
6.あわせて決めておきたいこと
- 0件の日の扱い:空のCSVを置くのか、何も置かないのか。この案件では、0件の日は連携サービスに渡さないことにしました。
- 実行するパソコン:画面操作の自動化は、決めた時刻にパソコンが起動していて、操作できる状態でないと動きません。業務で使うパソコンを使う場合は、実行する時間帯の取り決めや、専用のパソコンを用意するかの検討が必要です。
7.自動化の前に確認したい5点
- 元のソフトから、CSVを自動で出せるか(出せなければ、その操作の自動化も含めて考える)
- 片方または全部のCSVが出なかった日に、前日のファイルが残らないか
- 住所や備考に改行が入っても、1件のまま扱えるか
- 同じデータを見分ける目印を、元のデータから作れるか
- 0件の日と、失敗した日を、見分けられるか
8.X-mov Japanの支援
X-mov Japanでは、取り込みの設定だけでなく、その手前のCSVを出す・整える工程まで含めて設計します。元のソフトの出力条件の確認、二重取込を防ぐ仕組み、止まったときの知らせ方までを一緒に決めます。
Skyviaの基本はSkyvia(スカイビア)とは?、無料で始める方法との比較は毎日のCSV取り込み作業を自動化するにはで解説しています。導入後の運用の改善は伴走支援をご覧ください。
相談前に、いまのCSVの出し方を確認する
「誰が、どのソフトから、どの形式で出しているか」と、「出力に失敗した日にどうなるか」を確認しておくと、自動化の範囲を決めやすくなります。



