日本と中国の営業と基幹システムのデータを、Salesforceで一つに。2言語・多通貨で使う部品メーカーの営業基盤
中国に生産拠点を持ち、日本と中国の双方で受注する部品メーカー様で、両拠点の営業が同じ顧客・商談情報を使えるSalesforceを構築。二つの基幹システムにある受注・出荷のデータもSkyviaで取り込み、複数の通貨を円に換算して、拠点ごとの売上見込みを一か所で確認できる形にした事例です。
この事例の支援内容
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同社について
FA機器や自動化装置の部品を扱う企業様です。中国にグループの生産拠点があり、日本で受けた注文の一部を中国で手配したり、中国で受けた注文を日本で納めたりと、両拠点の間で双方向に受発注が行われています。
受注や出荷のデータは、中国側の生産管理システムと、日本側の販売管理システムの二つに分かれていました。プロジェクトは社長を責任者に、日本と中国それぞれの営業責任者が推進役を担う体制で進みました。
同社の課題
営業の情報は拠点ごとに管理されており、同じお客様の情報を日本と中国で共有できていませんでした。営業活動の記録も残っておらず、フォローの漏れが起きていました。
売上計画の更新にも手間がかかっていました。二つのシステムから受注と出荷のデータを集め、日本で受けて中国で手配した分などを人の手で突き合わせていたためです。日本側と中国側の売上は合算してはいけない決まりがあり、取引は円・人民元・米ドルなど複数の通貨にわたるため、円での集計にも注意が必要でした。
現場での変化
日本と中国の営業担当者が、同じ取引先・商談の情報を、それぞれの言語の画面で確認できる環境が整いました。見込み客の登録から訪問、受注、売上までを一続きで記録できます。
二つの基幹システムの受注残と出荷実績も、データ連携サービスのSkyviaでSalesforceに取り込めるようになりました。取り込んだ金額は円に換算され、営業が入力する商談の金額と合わせて、拠点ごとの売上の見込みをダッシュボードで確認できます。会議ではダッシュボードで全体をつかんでから、個別の商談や活動の記録を見ながら話し合う使い方を想定しています。
構築の終盤では、過去分のデータを取り込んでSalesforce上で数字を確かめたうえで、本番の運用に入りました。取り込みは、まずお客様が必要なときに実行する形から始めています。社内説明会に向けて、ダッシュボードの直し方やデータの一括修正の方法も共有しました。
提供サービス、内容
日本語と中国語の2言語で使える画面
項目名や選択肢は、ログインする人の言語設定に合わせて日本語・中国語で表示されるようにしました。中国語の表記は、お客様に確認していただきながら修正を重ねています。入力された内容そのものは自動では翻訳されないため、この点は構築前にお伝えし、活動記録や備考の扱いを一緒に検討しました。
拠点別の目標が見分けられるダッシュボード
日本側と中国側では売上目標が異なります。拠点ごとに目標と実績を並べて確認できるようダッシュボードを分け、管理者は両方、営業担当者は自分の拠点を中心に見られる構成にしました。売上の見込みは、商談の金額、受注済みで未出荷の金額、出荷済みの金額を合わせて捉える定義をお客様と決めています。
営業が迷わず入力できる仕組み
商談のフェーズごとに確認すべき項目と進め方の目安を画面に表示し、次に何をすればよいかが分かるようにしました。商談番号は、作成した拠点ごとに異なる頭文字を付けて自動で採番します。取引先の画面には、その企業に関するニュースが時系列で表示されるアプリも導入しています。
2つの基幹システムのデータをSkyviaで取り込む
二つのシステムから出したCSVをクラウドのファイル置き場に置き、Skyviaがそれを読み取ってSalesforceへ届ける構成です。設計では次の点を工夫しました。
- 中国からも使えるファイル置き場:中国の拠点では利用できないクラウドサービスがあるため、両拠点から使えるものを選びました。Skyviaとの接続は公開情報が少なく、検証を重ねて接続方法を確立しています。
- 番号が重なるデータを取り違えない:二つのシステムでは案件番号が同じ値になることがあるため、案件番号と受注の区分を組み合わせて照合します。出荷実績は出荷番号で見分け、既にあるものは上書き、新しいものは新規に登録します。
- 過去の金額が動かない円換算:為替レートを月ごとに登録し、取り込んだ日に合うレートで円に換算します。レートを更新しても、すでに換算した実績は変わりません。元の通貨の金額も残し、基幹システムと突き合わせられるようにしています。
- 増え減りする受注残は入れ替えで保つ:受注残は一部だけ出荷すると金額が減ります。差分を足し引きするより確実なよう、古い受注残を消して最新のデータで入れ替える方式にしました。削除は件数の上限を避けるためSkyviaで行います。
- 基幹システムの入れ替えを見越す:日本側のシステムは半年後に移行する予定でした。移行後のCSVの項目を早い段階で決め、一つの企業を両方のシステムのIDで管理できるようにしました。項目名の違いはSkyviaの対応付けで吸収できます。
X-mov Japan株式会社の価値
2拠点・2言語・複数通貨での利用は、画面を翻訳したりデータをつないだりすれば済む話ではありません。どちらの拠点の売上として数えるか、どの番号で同じデータと見なすか、どのレートで換算するか。両拠点の業務の流れと実際のCSVを一つずつ確かめながら、こうした決めごとをお客様と合意し、営業の入力画面とデータ連携の両方に落とし込みました。
営業が毎日入力する情報と、基幹システムにある受注・出荷の実績を、一つの場所に集める。その土台を、営業の仕組みづくりと同時に整えた事例です。
